アニメの方を先に見て、後からこの漫画版を読んだ。
『銀河鉄道』という単語自体は宮沢賢治の発案によるものだと考えていいだろうけれど、そのアイデアをSFとして煮詰め、謎の女メーテル、そして魅力的で異常な惑星の数々を配してSF寓話に仕上げた点が素晴らしい。
メーテルが秘めた謎もこの規模の話だと大風呂敷を畳みきれなくてもおかしくないけれど、ちゃんと風呂敷を畳んでいる点も良い。
漫画の評価とは少し別だけれど、漫画の最終回の女王プロメシュームの描写はやや抽象的で、映像化しづらかったのではないか。アニメ版はそこをきちんと映像化しきっていて、そこも素晴らしい。