ONE PIECE

友人に『ワンピース』を大好きな人がいる。この人は本当にバイブルのように人生の伴侶として愛読しており、何度も何度も読み返している。というか、次の最新刊が出るまでに、1巻から通読するスケジュールを組んでいるそうだ。台詞の一つ一つを暗記するレベル。

この友人の前では逆に『ワンピース』をおいそれと話題にできない。この友人にとってみれば、どいつもこいつも勉強不足ということになってしまうため、会話が弾まないのだそうだ。

そんなに一人の人間の人生を変えるほどの作品ってどんな作品だろうかと思って、また、友人を理解しようと、私も読み進めてみたが、初回は挫折に終わった。どうも今一つ、作品世界に入りきれなかったのである……。

やはり作品と人の結びつきというものは、出会いの妙であって、好みの違いはもちろん、タイミングとか、自分の経験との関係だとかによって、大きく味わいが異なるのだということを痛感した。誰かの人生を変えた作品が、私の人生も変えられるわけではないのだ。

2回目の挑戦では、私もなんとか世界に入り込むことができ、けっこう読み進めた。シャボンディ諸島とか、海軍での大決戦とか、覇王色の覇気、2年後の再会辺りまで読んだ。

アラバスタ辺りまでの展開がわかりやすくて好き。

猛烈な密度で伏線が張り巡らしてあるっぽいので、どのくらいまで回収されるのかが気になる。まぁでも、こんだけ生き生きと世界を描いて、そこでルフィの活躍を存分に見ることができたら、伏線回収しなくても十分楽しいかな、って気はする。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です